発 汗

酒と薔薇とご飯とフットボールに関するものです、要はなんでもありです。(そのうち薔薇も育てます…)

2006年06月

気が塞ぐなぁ…

素人が4年間無為にチームを固定して、
「若い選手を代表に容易く呼ぶと『俺もこれでひとかどの代表選手だとうぬぼれるからイカン』なんて妙な理屈で世代交代を拒み。
やることといえば紅白戦とセットプレーとシュート練習
出た結果は最悪一歩手前の1分け2敗。
ところが本人は辞任会見で「やれることはすべてやったが敗因は選手の体格が貧弱だったからだ」などと自分のチームの選手の否定で終わる。

そういう奴の事を考えるのも腹が立つし…

きちんとした組織のあげたリストを無視してそういう奴に監督を任せて丸投げして4年間、こうなった責任は感じているくせにしがみつこうとして事もあろうに帰国会見で本来ならNDAものの交渉相手の名前をぽんと口に出し、「あ!言っちゃった~」なんてぬかしてる人間がその組織の長だというのも哀しいものがあるし…

(いまどき「言っちゃった」で許されるのは「我輩は主婦である」の斎藤由貴くらいのもんだ)

おかげで旅日記書こうとしても気分が塞いじまってしょうがない…

せっかく各地の発音も採取したってのに、UPのモチベもないんだよねー(汗)

というわけで本日休載(苦笑)

ワールドカップ旅日記 第2回 到着

ノイズキャンセリングヘッドフォンの実力を認識した機内だった。

ノイズキャンセリングはヘッドフォンに内蔵されたマイクで周囲の音を拾い、それとは逆の位相の音波を発生させることにより音を打ち消してしまうという画期的なものだ。
ちなみに、アーサー・C・クラークは「白鹿亭奇譚」の中でこの仕組みを紹介している、半ば夢物語的に、ほら話として…


この手のヘッドフォンではBOSEのものがもっとも有名で、トリノオリンピック・フィギュアスケートの中継では荒川静香選手が控え室から出てくるときに装着していた。
「あぁ、集中力を高めるのにも良いよな~」と納得した次第だ。
僕が持っているのはSonyのインナーイヤータイプのノイズキャンセリングヘッドフォン。

単4乾電池で駆動するこれは見た目以上の実力者で、機内のあの「ゴーッ」というエンジン音が格段に軽減される。

前の夜遅く、朝も早かったため成田・北京間はひたすら寝ていたのだが、その後の北京・フランクフルト間はこれのおかげでものすごく楽に過ごせた。技術の進歩というものを感じちゃったねぇ~♪
ただ、このヘッドフォン、コードの材質が最悪。どうも滑り止めに使う素材をコードの皮膜に流用しているんじゃない?首とか襟に引っかかってすぐにイヤーパッドが耳から外れる、おまけに絡まったときに始末におえない。使う人のことを考えてない最近のSONYの現状が良く現れてると思う。

さて、北京での出入国管理間の対応の悪さや中華国際航空の機内食の不味さ、そしてなによりも座席の圧倒的な狭さなどを乗り越えて搭乗機は突然フランクフルトに着いた。

やれやれ…

kyaku.jpg


ちょうど開幕戦のドイツ対コスタリカが行われている最中に到着したわけで、空港のあちこちでテレビに見入ってる人がいる。待合室の大画面にはドイツ人が釘付けだ。
到着した時点で2-1。
「点が取れればドイツが勝つだろうなぁ」と予感。後で宇都宮さんからは「ワンチョペの裏に抜ける動きは天下一品、いや~良いもの見せてもらいましたよ~!」という評価をいただいているが、本日に至るまでまだ見ていない…


荷物をピックアップしてゲートを出るとKHがいた。
「あれ?!」
「おー!」
同じ便に乗っていた「大人のためのサッカー教室」の生徒(ったって大人なんだが)2人を迎えるために来ていたらしい、KHも今日の便で到着したという。
空港からフランクフルト市内、そして中央駅からタクシーでホテルまで。
荷解きをする前に晩飯でもって事で、ホテルの人にお勧めを聞く。
「このあたりならGemanCroatian料理かなぁ」とポーランド戦を見るのに忙しいフロントのお兄ちゃんがざくっと道案内してくれる。
15分ほど歩いたかな、住宅街の真ん中にその店はあった。
夜9時近く、夕間暮れって感じだけどすっきりと晴れた空がきれい。この気候だとドイツ人は外で食事することを好むが日本人4人組は室内を選ぶ。

awa.jpg

ここから俺はビール飲み人形と化して山ほどビールを飲み倒すわけだが、最初のビールは物凄くきれいなキメ細かい泡で旨かった♪

meshi.jpg

Tボーンステーキと子羊のロースト。山のようなサラダで一人当たり3000円程度…うーむ、初日から贅沢かぁ~
店のオーナーはクロアチア人

「いい試合ができると良いですねぇ、日本とクロアチア、一緒に上に行きましょうね」と優しい笑顔で微笑む。

満腹になると日本人も鷹揚になり
「そうっすねぇ~」
(だけど、そうするとブラジルはどうなるんだ…?)

すっかり満足して部屋まで帰り、ポーランドとエクアドルの試合結果を気にするまでもなく寝る。
幸せに眠りについた

はずなんだが、朝の4時ごろに…
ドンドンドン!!!とノックの音

開けるとそこにはH。

「あ、どうも発汗さん、起こすつもりはなかったんですが、ドアが開かなかったもので」
俺がドアの内側から鍵を突っ込んでいたので、外側から鍵を差し込んでもあかなかったらしい…
かれらはゲルセンキルヘンで行われたポーランド戦を見た帰りらしい。
「明日は何時でしたっけ?」とHが聞く。

そうだ、明日から怒涛のワールドカップだ!!!

いきなり朝からハンブルグへの移動という事になってる。
「明日は9時50分の列車だよ」
「予約は?」
「してある」
「さっすが」
「ん」
という簡単な会話があり、再びベッドへ…と思ったのだがとてもじゃないけど眠れない。

日本時間はお昼間近の11時、仕方ないので反町さん責任編集という触れ込みのサッカー批評を熟読。やれやれ…

ワールドカップ旅日記 第1回 準備

愚かな記者会見を日を置かずして二つも見させられたので、すっかり心が荒んでいます。
掲示板の考えの足らない発言にカリカリしてみたり、オーストラリアの試合終了直前のPK負けに「ヒディンクざまぁみろ!!!」と夜中にもかかわらず快哉を叫んだり、とても47歳の大人とは思えないようなガキみたいな行動を取りつつあります。

イカン…イカンなぁ…

というわけで、大会期間中ではありますがEuro2004の例に倣いワールドカップ旅日記でも書いて和んでみようかと思っておりまする。

第1回 準備

だいたい、ドイツ協会のインターネット抽選に冗談半分で申し込んでみたのが間違いの元。
去年の4月下旬のことだ。残業の真っ最中にメールチェックをしたら、以下のようなメールが届いていた。

Dear Mr. Hakkan,

We are delighted to inform you that you have been allocated the following TST series in the draw for ticket sales phase 1 of the 2006 FIFA World Cup Germany (TM), provided that the team you selected qualifies for the finals of the 2006 FIFA World Cup Germany (TM):
発汗さんへ
おめでとう、あなたの申し込んだ2006年ドイツワールドカップのTSTチケットは第1回チケット抽選会の結果、当選したことをお知らせいたします。もっとも、そのチームが予選を通ることが条件ですけどね。あとは必死こいてあなたのチームを応援してください。

こうして僕は日本TST6というある意味プラチナチケットを手にする。これがすべての始まりだった…

すべてとはまぁ相も変らぬバカ旅なわけで、ビールソーセージサッカービールソーセージサッカービールソーセージサッカーという毎日に圧倒的距離の電車移動が加わり、オフシーズンのサッカー馬鹿を炸裂させる旅なわけだ。

旅の連れといえばH。この人の強烈なキャラクターと行動力には敬服する、社会人として20年以上過ごしているがこれ以上の人を知らない。あ、もちろん褒めてます…
ついでF、行動力と意表のつきかたは天下一品、フランスワールドカップの折に決勝のピッチサンドニで試合後にサッカーをやったり、タイのバンコクでの無観客試合の折に屋根から見ていたり、素晴らしい発想をベースに狙ったものを確実に得ている。
この2人、もしも起業でもしたら大変なことになると思うのだが(村上や堀江なんかよりもずっと着想と行動力に優れている)、その能力はほぼ100%サッカーの試合観戦に向けられているので、真性のサッカー馬鹿と認定されているわけだな。

前回、ユーロの時には浦和系SEのKや飛行機に乗り遅れるという前代未聞の椿事でネットサッカー界を笑いの渦に巻き込んだU、某人気チームの掲示板の管理をしているKn達が同行し、バカ旅をおおいに盛り上げていたんだが、今回は1ヶ月の長丁場ということで彼らの登場は中盤から、僕とは1日くらいしか一緒にならない。残念だ…

そのかわり、僕のサッカーの師匠(最近師匠という言葉の使用に躊躇を覚える)KHが一緒。彼から試合観戦のポイントを聞くのも楽しみの一つ。

ただねぇ…間に二つ挟まれてる日本戦がね、どうしてもこの旅に生真面目さを加えてるんだよなぁ
バカに徹し切れないっつーか…

hikouki.jpg


えー

航空券は最初ルフトの直行便を考えていたのだが、
「ルフト強気なのよ~」という僕の昔からの友人の代理店の奴が言う。
まぁ、トランジットしたってたいして変わるわけじゃない、激安航空券屋で中国国際航空(だっけ?)の便を見つけたのでこれ幸いと購入。10万程度だったよ。
ホテルはHがオーガナイズしたので(なんたってEuro2004の後でドイツに回って下見と手配を済ませてる)そこを利用。
あとはジャーマンレイルパス…
でもって唐突に気がついた。俺、旅行の手配にどこにも出かけていない…
パスポートを更新するために有楽町の交通会館に2度出かけただけで、それ以外の買い物はすべてネットで済ませてる。観戦チケットはもとより、航空券もホテルもジャーマンレイルパスも…
それにしても、便利っつーか恐ろしいっつーか…
すごい世の中になったもんだなー

滞在は6月9日~19日という11日間に決定、到着日と出発日を除く10日間は全試合を見ようと意気込む。
チケットは日本戦2試合の他に交換で得たもの、ヤフオクで入手したもの、譲ってもらったもの等々、あとはチケ乞いだな…
と、この時はチケ乞いにかなり楽観的だった。

しっかしまぁ…

なんとも盛り上がらないワールドカップだな~
と自嘲気味に荷造りする。
あのドーハのロスタイムも、あの97年のアジア予選の苦しい日々も、あのジョホールバルもない。ただただFIFAさまのご威光にて授かった4.5という広大無辺なアジア枠のおかげで日本代表はサクッとアジア最終予選を通過、Jビレッジでの人寄せパンダ的練習を経てボンでも同様の合宿に入ってる。
ドイツは雨で寒い。らしい…

ヨーロッパは夏でも太陽が翳れば寒い、いやマジで。
スコットランドにポロシャツで行ったが、着くや否や傘とセーターとジャンパーを探してうろつき回った事を思い出す。結局Columbiaのスキー用シェルとフリースのセットを持参。まったく役に立たず、カバンの肥やしにしかならなかったがまぁ仕方ない。

荷造りがようやく終わったのは前日
中華航空の朝は早い。9時半に成田ってのは何とかならんのか?
Euro2004では奮発して寿司屋に機内用の空弁を誂えたほどの豪儀な旅行だった、あの時はKayooさんから日本酒の差し入れまで頂戴し、まことに楽しい食事となったのだが…
成田でチェックイン後に「いなば和幸のとんかつ」を弁当に、免税店で芋焼酎を買う。免税店とはいえものすごく高い!
普通のスーパーの焼酎より割高ってどゆことですか!!?
ぶつぶつ言いながら機上に、席が狭い…(涙)
これで十数時間…

前途を暗示するような旅立ちだよなぁ~
くっそ~!!

hiza.jpg

「1分2敗得点2失点7得失点差-5」という結果を受けて

http://park12.wakwak.com/~supportista/data/hoka/1033640170.html
↑に私が4年ほど前に書いた駄文が残されている。

2002年のワールドカップ終了を受け、代表監督が「ジーコ」であると報道された直後、様々な議論の中でケット・シーさん、そして川本暢さんとリレーコラムとして書いたものの一つである。
この中で僕は川淵三郎氏をこう評している。
「川淵三郎という人は
 非常に実務能力があり
 権謀術数に優れ
 マスコミ操作が上手く(もしくは好きで)
 そして
 日本のサッカーを愛している
 こんな人物なのだろうと推測する。」
今となっては「日本のサッカーを愛している」という最後の文章が正しいのだろうか、さだかではないことがとても悲しいのだ。


「1分2敗得点2失点7得失点差-5」という結果を受けて、僕たちは(それはあらかじめある程度予測可能なことではあったのだが)やはり落胆し、肩を落とした。

やはりダメだったのか…
それはある意味、サボりまくった高校3年間を間近で見て、でも時折受ける模試の成績がまんざらでもないのを知り、『もしかしたら受かっちゃう?!』と期待しちゃうような…失敗を大きな可能性で予測しながらもなんとか成功して欲しいと願わずにいられない親のような気持ちで送り出した代表チームを玄関先で迎える準備をしていたのだな。

川淵三郎氏は帰国記者会見のその場所で、まことに上手に批判の矛先を交わす会見をおこなっている。
「史上最大の失言」という名前のリークを記者会見の席でおこない、記者達のそしてその背後にいるサポーターや市民の目を新監督に向けさせることに成功した。

「権謀術数に優れ、マスコミ操作が上手」な川淵氏ならではの手法といえる。

しかし、その記者会見とリークがあまりにも大掛かりであったために、逆に『なぜまだ100%決まったわけでもない人物の名前を出すんだろう』と、その意図を忖度することができ、そして批判回避という手法に気づく人も多い。
私が尊敬するケット・シー氏もその一人である。
「さらに許せないのが、この「ドイツW杯の総括のための記者会見」において、ほぼ意図的に(と私は推測するのだが)「ドイツW杯の失敗」から目をそらさせるために、次の監督候補としてのオシム氏をリークする、というそのやり方である。実際、このリークのあとの質疑では、敗戦の責任を問う声と、オシム監督との交渉についての質疑が半々になってしまった。特にジーコ監督の能力の問題についての質問がなされなかったのが、非常に問題である。」

「監督の差で負けた、あの選手ならベスト8は確実だった」と声高に言い張り、その結果が4年間の浪費、そして「1分2敗得点2失点7得失点差-5」
「セレソンに自由を」というワールドカップ前に出された本ではこのようなことが書かれているらしい。
「日本代表を熟成させた1200日」密着インタビューの記録
「監督の意思に従うためのサッカーなどしてはならない」
「真のセレソンなら3バックでも4バックでも関係ない」
「相手の分析に勝つのはセレソンが自分で考えた創造的プレーだ」
日本が世界で勝つためにジーコが選手に、著者に語り続けたフットボール哲学のすべて。W杯観戦前に必読!!
4年間ジーコと話し続けた著者だから描けた「W杯で勝つチーム作り」
[2大スペシャルインタビュー収録]
●川淵三郎キャプテン
「なぜあれほど選手を信頼できるのだろう」
●中田英寿
「ジーコでなければ代表を辞退していた」

「セレソン」という言葉が馴染み薄ければ「日本代表」と読み替えてください。
悪いけど、あの3試合で「想像力が横溢した」「見ていて楽しいサッカー」があっただろうか?
ジーコ監督の理想としていたフッチボール・アレグリなど、探さなければでてこないほど少なかった。

ジーコ監督個人を攻撃するつもりは(あまり)ない。
もちろん、極限られた数の選手しか招集せず、新タレントの発掘は他人任せ、自分でJリーグの試合を見ることもなく、税金逃れのために半年以上日本に滞在することを避けて試合の翌日はすぐに帰国という様々な事を論って批判したい気持ちは十分にあるのだが、このエントリーの目的は「ジーコ批判」ではないので、控える。
改めて…
ジーコ監督個人を攻撃するつもりは(あまり)ない。
問題はジーコ監督を選定する際におこなわれた独断専行とその後あらわれてきた問題に対して日本協会が手をこまねいて座視していたことだ。

ケット・シーさんも書いておられるように
「ジーコにも聞いてみたほうがいいんじゃないか?」と言ったのは川淵氏であり、それはジーコ監督決定の経緯を説明される時に得々と自ら説明していたことだ。もしかすると前述のジーコ本にも書いてあるかもしれない。

責任は認めたほうが良い。
あなたが選定してあなたが信頼して任せたあなたの監督だ。
敗因をきちんと分析し、将来への設計図を引きなおし、それを公示することだ。
そこまでがあなた及びあなたの選んだ代表監督の仕事じゃないのか?

僕は1997年当時の一部マスコミとライター(現在は作家?)による長沼会長引きずりおろし騒動の醜さを見ていただけに、「川淵ヤメロ!」とは言いたくないのだが、かくも姑息な手段を使って世論誘導をするようでは解任を求める声が大きくなるのも当然だと思う。

「サポーターの意見の全部が「ジーコ監督がまずいよ」と言っていたわけじゃないと思う。そういった声がマジョリティー(多数派)なのかどうか分かりませんよね。もちろんサポーターの声もある程度は大事にしますが、基本的には協会の技術委員がしっかり分析し、「この監督でやっていこう」という判断を下しますので、サポーターが「辞めろ、辞めろ」と言ったから辞めさせるという仕組みは、今の日本協会にはありません。」(記者会見より)

これからはそうじゃないかもしれない。

数十億という予算を使って日本を代表するチームとして外に出て行く、「日本代表」とはそういうものなのだ。あなた一人がどうこうできるものではないのだよ。
「SAMURAI BLUE」などのわけのわからない、だれもそれになじみのない言葉を押しつけて、スポンサーのイベントやCMのために存在するものなんかじゃない。

「マジョリティなのかどうかわかりませんよね」とおっしゃいましたね?
今、サポーター達の中に澎湃として起こっている声がマジョリティになる可能性もあるのだ。

様々な事を考え直したほうが良いと思いますよ。

In Germany

To iu wake de doitu ni imasu ga nakanaka koushin dekimasen.

gomen nasai. kaettara tchanto yarimasu.


(syukudai mitai dana)
記事検索
プロフィール

発汗

QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ